三国巡り
四国に行ってきました。
といっても愛媛は今回パスしたので、正確には三国です。
20代のうちに47都道府県と日本の全世界遺産に行きたいという願望があり、それぞれ3分の2くらいは行っているのだが、なんだかんだ遠いところや行きづらいところばかり残ってしまって一抹の不安を感じる。
ひとまず四国っと。
愛媛はなぜか高校の修学旅行で行っていたので(今考えるとどうしても道後温泉に入りたかった先生がいたとしか思えない)、いずれも未到達の香川→徳島→高知と移動することにする。
仕事を終えて夜行バスに揺られること10時間。
バス旅行の良し悪しは座席の仕様に拠るところももちろん多いが、近所に座る人にも大きく左右される。
シート自体は快適で(使い方のわからない備品…変な形の枕とか が増えたなと思った夏の夜)、運転もスムースだったのだけど、隣のおばちゃんがずっともぞもぞするタイプの人であった。これからはモゾラーとでも呼ぼう…
今回は世界遺産もうつわも(なぜか)離れ、完全に食べ物と絶景をむさぼる旅となった。
この島感たまんない
たまたま瀬戸内海の島々でSETOUCHI TRIENNALE 2016が開催されており、行く島行く島なんらかの芸術作品が転がっていた。
しかし多かったのは外国人(なんとなくだけど、特にフランス人)で、たぶん日本人観光客より多かったんじゃないかと思う。
瀬戸内の芸術祭への認知度は、東京ではそんなに高くないのではないか。
しかし芸術祭があってもなくても、ここらの島の芸術へのまなざしというのはとても深いものがある、気がした。私には備わっていないので分かりません。
今回は直島と豊島しか行けてないが、どちらも風光明媚かつ良い美術館があるという点で私を大満足させた。
大自然とそれを生かした芸術を目にしたい方にはぜひおすすめしたい。
祖谷(いや)のかずら橋というアドベンチャー派ホイホイ
ところ変わって、徳島の山のほう。今回シティの方には伺っておりません。
ちなみに一人旅時の移動手段はだいたい電車かバス。というか新幹線とか飛行機以外、ほぼ電車かバス。
免許は持っているけど、非の打ち所しかないペーパードライバーのため、バックと駐車ができない。つまり前進あるのみ。
徳島には汽車しかないと聞いていたけど、普通にあるじゃん。JR。
大歩危・小歩危(おおぼけ・こぼけ)というなんともいかした名前の渓谷に泊まる。
ここらの温泉は最高で、ホテルの温泉に一泊で4回ほど入りました。ファッション玉肌。。
大自然と温泉を味わうためだけにもう一度訪れることも厭わない姿勢である。
さて、最終泊は高知のこれまた奥深い場所。名を檮原(ゆすはら)という。
バスで1時間強の山道の先に広がる農村…だが只者ではない。
森林資源の循環、自然エネルギーの活用などなど、(よくわかっていないが)循環型社会の理想とも言える、いま各方面から熱い視線を浴びる村なのだそうだ。行って初めて知ったわ。
坂本龍馬脱藩の地でもあり、大河ドラマ放映時には全国から10万人ものファンやオタクが海嘯のごとく押し寄せたらしい。
ここにある、高知で初めて?の農家民宿に泊まってみた。
ただ他に宿泊客もおらず、田んぼ関係のイベント時期でもなかったのでただ周りをプラプラする農家体験だけさせていただいた。
いや、それだけじゃないか。夜オーナーがどこからか持って帰ってきたのが2Lペットボトル入りのどぶろくで、それがめちゃくちゃに美味しく、オーナー一家と日が変わるまで飲んでしまったのである。これも農家体験。
(しかし翌朝まったく二日酔いにならず、天国にいるかのような多幸感に包まれながら目を覚ました)
高知は街中の市場やなんやかやも非常におもしろかったけど、ぜひ農村もすすめたい。なんだか自分の一部というか大部分が解放されて、しばらく現実に戻ってこられなかった。
他にもおいしいもの、楽しい人、とんでもなくきれいな景色など、様々な「!」に出逢えた幸運な旅でした。
またいつか行けますように。できれば、もう一度、夏。